冠婚葬祭-しきたりとマナー

数字から見るしきたり パート2

この記事は2015年07月13日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

前回は「5」迄でしたので、今週は「6」からですね?


数字から見るしきたりパート2はい。「6」といえば、よくカレンダーや手帳に載っている、大安、友引、先勝(せんしょう)、先負(せんぷ)、赤口(しゃっこう)の6つを六曜と言います。
それぞれ意味があって、大安は一日中が吉とされ、結婚式や結納、棟上などの祝い事に最適です。
友引は何事も引き分けで勝負が付かない日で、「友を引く」と書く為、文字の連想から葬儀は慎むとされています。
逆に、結婚式などのめでたい行事には吉とされています。中国から伝わった吉凶占いが、日本流にアレンジして広まったようです。
「三国志」で有名な諸葛孔明も戦いの際に利用したそうですよ。



続いて「7」にまつわるものは何ですか?


生後7日めのお祝いに「お七夜」があります。これは、赤ちゃんが誕生してから初めてのお祝いです。
平安時代のしきたりに由来しているのですが、この時代は赤ちゃんが生まれてもすぐに亡くなることが多かったので、赤ちゃんが生まれた日、3日目、5日目、7日目、9日目の縁起の良い奇数の日に
一晩ごとに赤ちゃんの無事を喜び、お祝いをしていました。
それが江戸時代になって将軍家に子供が生まれると、お七夜に諸大名がお祝いの品を贈るのがならわしとなり、庶民の間にも広まって、現在では誕生7日目のお祝いだけが残って、「お七夜」となったわけです。
「お七夜」にはこどもの名前を発表する儀式、命名式をします。

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続いて「8」ですが、「8」は漢字で書くと、末広がりで縁起が良いイメージがありますよね?


そうですよね。漢数字の「8」は末広がりで、将来にわたって運が開けていくという縁起の良い数字とされています。
また、「八百屋」や「嘘八百」など「多い」という意味で使われることもあります。



続いて「9」はいかがですか?


日本では「9」は「苦しむ」につながるとして嫌われやすい数字ですが、中国では「陰陽思想」の陽の最上級の数字が二つ重なる9月9日は、「重陽(ちょうよう)」と呼ばれ、とても縁起の良い日とされていて、この日に菊の花びらを浮かべたお酒を飲んで、長寿を願う風習がありました。
これが日本に伝わって9月9日は「重陽の節句」となりました。菊の節句とも言われます。
この風習は平安時代にはもう伝わっていて、菊は不老長寿の聖なる花と信じられていたために、宮中では、菊のお酒を飲んだり、綿に菊の露をしみ込ませて体を拭いたりしていたようです。
江戸時代には庶民の間にも広まりましたが、現在では神社やお寺で行事がある程度になりました。
明治以降、新暦に変わって現在の9月9日が菊の咲く時期ではなくなったことが原因かもしれません。



その他、数字に関するしきたりはありますか?


長寿のお祝いも数字にちなんだしきたりです。数え年で61歳の還暦や、77歳の喜寿、88歳の米寿など。
そして、100歳は「百寿」、108歳は「茶寿(ちゃじゅ)」で、「茶」という漢字を分解すると、漢字の「八十八」の上に漢字の「十」が2つあるように読めるからです。
110歳は「珍寿(ちんじゅ)」と言い、たいへん珍しいほどの長生きということから。
120歳は「大還暦」。還暦の倍であることから、このように呼ばれています。長生きすることは本当におめでたいことですよね。
誕生日、またはお正月やお盆など家族親戚が集まれる時にぜひ、お祝いをしてください。

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この記事は2015年07月13日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。