冠婚葬祭-しきたりとマナー

冠婚葬祭とは

この記事は2019年01月21日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

改めて、このコーナーのタイトルでもある冠婚葬祭とは何でしょう?


冠婚葬祭イメージ「冠」は冠をかぶるということで成人式のことです。「婚」は字のとおり結婚に関すること。「葬」はお葬式の「葬」と書き、死にまつわること。「祭」(さい)はお祭りと書きますが、一年の主な年中行事、例えば法要やお盆、そして各地のお祭りなどのことです。
冠婚葬祭と聞くとなにか堅苦しいイメージもありますが、日常生活のお付き合いで欠かせない、人と人とのつながりです。



冠婚葬祭における日本の文化といえば、やはり贈答文化になりますよね?


そうですね。「贈答」の「ぞう」は贈ると書きますが、身内や親しい人にお祝いごとやご不幸で、また入退院や特別な行事があったときに相手の方に「気持ち」を現金や品物にして贈ることです。
冠婚葬祭はやり直しのきかない大切な行事ですので、このときに贈るタイミングをはずしたり、「まあ いいや」と簡単に考えて何もしなかったりしますと気まずい思いをすることも少なくないと思いますよ。



では「贈答」の「とう」、答えと書きますが、「答」はお返しの意味ですよね?


はい。相手の気持ちにお答えするという意味で、頂いた贈り物や行為に対しての「お礼」、「感謝」としてお返しします。喜び事も悲しみ事も、頂いた金額の半額返しが一般的ですね。皆さんも、近所のお宅にお土産などを持って行った時、帰り際にお菓子やお惣菜などをいただいた…という経験はありませんか?こういった日本人ならではの心遣いが基本になっているのでしょうね。



冠婚葬祭のマナーとして気をつけることはありますか?


いろいろあります。大切なのは相手の方に「縁起でもない」と不快な思いをさせないことです。
例えば、結婚に関することでしたら「切る」「割る」「離れる」は使わない。お見舞いでしたら数字の「4」や「9」を使わない、お花はシクラメン(4と9を連想)や根が付いている鉢植え(根付くを連想させてタブー)を贈らない。建築でしたら火を連想させる贈り物はタブーです。
そしてご不幸ごとでしたら「重ね重ね」や「たびたび」は使わないなど…。語呂合わせや何の根拠も無いものもあると思いますが、古くからの経験や生活の知恵から生まれたものですので、あながち無視も出来ません。



最近、冠婚葬祭が薄れてきたなぁと思うことはありますか?


そうですね。結婚式をしない、行事やお祭りに参加しないなどもありますが、とくに最近はお葬式で
ご香典の受け取り辞退を良く聞きます。亡くなった方の遺言であれば仕方ないですが、例えば、自分が葬儀をした時に香典を頂いた相手に、香典の受取辞退をされると「もらいっぱなしで申し訳ない」と思い、結局四十九日忌法要の際などにお供え物を贈るなど、かえって気を使わせてしまいます。何より親しい友人やお世話になった方であれば誰でも最後のお別れをしたいものです。元に戻りますが、人と人とのつながりを保ってくれ、またその絆をより一層強く深くしてくれる機会が冠婚葬祭ですので、このコーナーで、これからもお伝えしていこうと思います。

この記事は2019年01月21日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。