冠婚葬祭-しきたりとマナー

数字から見る風習・しきたり

この記事は2020年05月11日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

まずは「1」からいきましょう。「1」にまつわる風習・しきたりはありますか?


一升餅のイメージ子供が一歳の誕生日に一升のお餅を背負わせる行事があります。一升とは1.8kgのことで、一生に通じていて、「一生健康でありますように」や「早く一人前になってほしい」という願いから、背負って歩けることを喜びます。反対に、「転ばせ餅」と言って、転ぶことを喜ぶ行事でもあります。これは、あまり早く歩き始めると、親元を早く離れてしまう、遠く離れて暮らすようになると言う考えからです。そのため、歩くことができるお子様をわざと転ばせることもあるようです。
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次は「2」です。「2」と言えば、神社でお参りの際、拍手を2回打ちますよね?
なぜ2回なのでしょう?


拍手を2回打つことにはいろいろな説がありますが、一説では、尊いとされる奇数ではなく、「2」という偶数を用いることで人間が祈りにきたことを神様に伝える為だと言われています。また、拍手の2回のうち一つは神様に、もう一つはご先祖様にという説もあります。拍手は古代において地位が高い人に対して行う儀式で、直接声をかけて呼びかけるのも畏れ多く、尊敬を表す意味があり、同時に武器を持っていないこと、敵意が無いことを表す行動だったようです。それが、参拝するおりに行われるようになったとも言われています。



では、続いて「3」は何かありますか?


暦にある「三隣亡(さんりんぼう)」があります。数字の「三」に「隣」、「亡くなる」と書いて「三隣亡」と言いますが、この日に建築を行うと火事が起こり「近隣3軒を焼き滅ぼす」といわれています。そのため、「三隣亡」の日は建築や行事はしないとされています。ですが昔は、数字の三に輪の宝と書いて「三輪宝」と書かれていまして、「蔵建て良し」とされていたそうです。
いつしか「良し」が「悪し(あし)」と伝わったのでは・・・という説があります。三隣亡は旧暦の1、4、7、10月の亥(い)の日、2、5、8、11月の寅の日、3、6、9、12の午(うま)の日です。



「4」と言えば、「四苦八苦」という言葉もありますよね?


仏教からきた言葉で、お釈迦様が出家される原因となった人間のあらゆる苦しみを四苦八苦と言いますが、「四苦」とは「生老病死(しょうろうびょうし)」の事で、生きる、老いる、病、そして死、それぞれの苦しみのことです。また「八苦」とは先ほどの「四苦」に加えて、愛する人と別れる苦しみ、怨み憎む人と出会う苦しみ、求めるものが得られない苦しみ、物事に執着する苦しみ、の四苦が加わり「八苦」となります。



続いては「5」…5月5日は「こどもの日」でしたね?


5月5日は本来、男の子のお祭りではなく、五節句の一つ、端午の節句です。中国では昔から5月5日は病気や厄を払う節句の日とされ、菖蒲酒を飲んで邪気を払う行事が行われていました。それが日本に伝わり、蓬(よもぎ)や菖蒲を軒先につるす習慣と結びついたのが端午の節句です。
国民の祝日として「こどもの日」が誕生したのは昭和23年で、「こどもの日」は「子供の人格を重んじ、子供の幸福を願うとともに、母親に感謝する」日です。

この記事は2020年05月11日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。