冠婚葬祭-しきたりとマナー

お盆の意味と由来

この記事は2015年06月15日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

まずは、お盆の意味と由来を教えてください。


蓮の花お盆は、正式には仏教用語で「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。先祖の精霊を迎えて、追善の供養をする期間を「お盆」と呼んでいます。
ご先祖様がお浄土から家に帰ってきて家族と一緒に楽しいひと時を過ごし、またお浄土に帰っていくという日本古来の信仰に基づく行事です。
初盆、盆提灯についてはこちらから



お盆の時期は、地域によって異なりますよね?
広島は8月がお盆ですが、関東は7月がお盆だそうですね?


元々お盆は7月15日の行事ですが、明治になって新暦が採用された際に、関東などの都市部は新暦の7月15日になり、地方は月遅れの8月15日を中心にお盆の行事を行なうようになりました。
地方では新暦の7月15日頃はまだ農作業が忙しくて都合が悪かったため、覚えやすいように日にちは15日にこだわり、月遅れの8月15日に収まったのだと思われます。
沖縄では旧暦に沿って行なわれているそうです。



お盆といえば盆踊りがありますね?


盆踊りのいわれについては、いろいろな説がありますが、もともとはお盆に戻ってこられる先祖の霊を慰め、皆で供養してお送りするという行事でした。
今ではそういった宗教的な意味が薄れて、夏のイベントとして定着していますよね。




なぜ、お盆に休むようになったのでしょうか?


俗に盆と正月は「地獄の釜の蓋もあく」と言われ、「盆と正月だけは地獄の鬼でさえも罪人を責めるのを休むのだから、この世でも休もう!」ということで盆休みの慣わしが出来ました。
また「薮入り」といって昔は住み込みの奉公人や、嫁入りした娘が実家に帰ることが許された休日が1月16日と7月16日だったそうです。



昔はなかなか休日がなかったんですね。


はい。戦後に労働スタイルが変化して、日曜日を休日とするようになり、「薮入り」はすたれて正月休みとお盆休みと統合されたようです。
現在ではお盆は国民的な休暇や、単なる夏休み・・・という感じが強いですが、お墓参りをして、ご先祖の供養をしましょう。

この記事は2015年06月15日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。