冠婚葬祭-しきたりとマナー

六月の行事

この記事は2019年06月03日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

6月といえば雨がたくさん降る時期ですが、「水無月(みなづき)」…水の無い月って言いますよね?


父の日の黄色いバラのイメージ雨がたくさん降る時期ですが、「水の無い月」っておかしいですよね?「水無月」の「無」は「の」にあたる連体助詞です。ですから「水無月」は「水の月」ということになります。「田植えが終わり田んぼに水を張る必要が有る月ですので「水の月(みずのつき)」イコール「水無月」と呼ばれるようになりました。



6月1日は衣替(ころもがえ)でしたね。


衣替えは、中国の宮中で、旧暦の4月1日と10月1日に夏服と冬服を入れ替えていたことから始まった習慣です。
日本では、平安時代の宮中で始まりました。当初は貴族だけの習慣で、年に2回、夏装束と冬装束に変えるだけでしたが、江戸時代になると武家社会では年に4回衣替えをしていました。明治維新で新暦が採用されると、役人や軍人が制服を着るようになり、夏服は6月1日~9月30日、冬服が10月1日~5月31日となりました。すると学校や家庭にも衣替えの意識が浸透し現在に至ります。



5月は母の日がありましたが、6月の第3日曜日は父の日ですよね?


はい。父の日はアメリカで始まりした。1909年にアメリカのワシントン州に住むジョン・ブルース・ド゙ット夫人が、男手一つで6人の兄弟を育ててくれた父を讃えて、教会の牧師に父の誕生日の6月に礼拝をしてもらったことがきっかけと言われています。当時は「母の日」がすでにあったことから、彼女は父に感謝する日も必要と考え牧師教会に嘆願して「父の日」は広まっていき、1916年にはアメリカ全土で行われるようになりました。アメリカで正式に祝日となったのは1972年のことです。日本では1950年頃から広がり始め、一般的な行事になったのは1980年代のようです。



「母の日」といえば赤いカーネーションですが、「父の日」の花もあるのでしょうか?


「父の日」の花はバラです。これはドット夫人が、父の日に父親のお墓に白いバラを供えたことが由来のようです。日本では「黄色いバラ」や「白いバラ」が一般的のようですよ。また、最近は日本では亡くなられたお父さんにお線香を贈る方も多いです。



6月といえば夏至ですよね。一年で、昼間が最も長く、夜が最も短い日ですよね?


今年は6月22日が夏至です。夏至は、冬至と比較すると、昼間の時間差が4時間以上もあります。冬至にかぼちゃを食べる風習がありますが、夏至にも地方によってさまざまな風習があります。
関西ではタコを食べる習慣があり、「タコの足の様に深くしっかりとたくさんの稲が根付く様に」という願いがこもっています。また、愛知県の一部ではイチジク田楽、イチジクに田楽味噌を塗って焼いたものを食べます。イチジクは不老長寿の果物で、健康で長生きを願って食べられます。
また、四国はうどん、福井県では、昔殿様が一生懸命働いた農民に栄養価の高いサバを食べることを勧めたことから、焼いたサバを食べます。こうやって見ますと、夏至とその頃に行う田植えは深く関係が有り、疲労回復や、健康維持のために食べるものが多いですね。

この記事は2019年06月03日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。