冠婚葬祭-しきたりとマナー

お中元 (2016)

この記事は2016年06月20日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

まずはお中元の由来から教えてください。


お中元 熨斗お中元は古代中国から伝わった先祖の霊をまつる行事の「上元(じょうげん)、中元、下元(かげん)」の三つの「元」からきています。
上に元気の元と書く「上元」は1月15日で、その年の無事を祈ります。中元は7月15日で半年間の無事を祝い、先祖の霊を供養します。
下に元気の元と書く「下元」は10月15日で、日本では今の収穫祭のことと考えられています。



中元だけでなく、「上元」、「下元」もあるんですね?


古代中国では中元を贖罪(しょくざい)…つまり、今まで犯した罪を償う日として、その日一日、庭で焚き火をする習慣がありました。それが仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と混同されて、中元は先祖の霊を供養する日となりました。
日本では江戸時代以降に、中元に親類や知人の家を訪問して、お盆のお礼として贈り物をする風習が生まれました。その後、お世話になった人に贈り物をする習慣へ変化していき、日本に伝わった「三元」のうち、「中元」だけが残りました。



先程でてきた盂蘭盆会(うらぼんえ)とはどういう意味ですか?


盂蘭盆会とはお盆のことで、主に先祖の供養のための行事です。サンスクリット語の「ウランバナ」のという言葉が元になっています。盂蘭盆会は家に帰ってきた先祖の霊魂を迎えてもてなします。



お中元に贈り物をするのは何故でしょうか?


お中元に贈り物をするのは、もともとは、盂蘭盆会の習慣にあるように、お盆に先祖を供養するために、親元にお供え物を持ち寄ったのが始まりです。昔は麦の収穫が終わった時期にあたりますので、麦で作った素麺や季節の野菜を親元に持ち寄っていたのが、次第に贈り物を届けるようになり、今のお中元のスタイルに変わってきました。現在では普段お世話になっている人に御礼や感謝の気持ちとしてお中元を贈るようになりました。



お中元を贈る時期はいつ頃がいいのでしょうか?


お中元を贈る時期は、地域によって違いがありますが、関東では7月15日がお盆になりますので、6月初旬から7月中旬までに贈ります。
関西では関東の7月15日に対して、月遅れの8月15日が、お盆になりますので、7月初めから8月10日頃までに届くように贈ります。
とは言え最近は広島でも早めに贈られる方が増えてきていますので6月にお中元を贈る方も多いですよ。

この記事は2016年06月20日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。